インビザライン矯正中、どうしても食後に歯磨きができない状況というのは起こり得ます。そんな時、口腔内のケアもさることながら、アライナー(マウスピース)自体のケアも気になるところです。歯磨きができない状態でアライナーを再装着するのは、虫歯や歯周病のリスクを高めるだけでなく、アライナーの汚染や臭いの原因にもなります。では、歯磨きができない時、アライナーはどのように扱えば良いのでしょうか。まず、理想を言えば、歯磨きができない状況ではアライナーを再装着しないのがベストです。しかし、それでは1日の装着時間(推奨20~22時間以上)を確保できなくなってしまいます。そのため、やむを得ず再装着する場合は、できる限りの対策を講じる必要があります。最低限、アライナーを再装着する前には、水でアライナーをよく洗い流しましょう。流水下で指で優しくこすり洗いするだけでも、表面に付着した大きな食べカスや唾液のネバつきをある程度取り除くことができます。お湯はアライナーを変形させる可能性があるので、必ず水かぬるま湯を使用してください。もし、携帯用の歯ブラシやアライナー専用のブラシを持っていれば、それらを使って軽く清掃するのも効果的です。歯磨き粉は研磨剤が含まれている場合があり、アライナーを傷つける可能性があるので、使用は避けた方が無難です。アライナー洗浄剤を携帯している場合は、短時間でも浸け置きすることで、殺菌効果や汚れの除去効果が期待できます。ただし、製品によって使用方法や時間が異なるので、説明書をよく確認してください。また、口の中も、せめて水でよくすすいでからアライナーを装着するようにしましょう。これにより、口腔内に残った食べカスがアライナーに付着するのを少しでも減らすことができます。これらのケアは、あくまで応急処置です。歯磨きができない状況が解消されたら、できるだけ早くアライナーを外し、口腔内とアライナーの両方を丁寧に清掃するように心がけてください。不潔な状態が続くと、アライナーが黄ばんだり、不快な臭いが発生したりするだけでなく、口腔トラブルの原因にもなりかねません。
インビザライン矯正中で歯磨きできない時のアライナーケア