インビザライン矯正は、一般的に1年半から2年半程度の治療期間が必要とされていますが、症例によってはそれ以上に長引くこともあります。この「治療期間の長さ」が、時に患者さんにとって大きな精神的負担となり、「つらい」と感じる原因になることがあります。治療開始当初は、「綺麗な歯並びになるんだ」という期待感でモチベーションも高く、アライナーの装着や口腔ケアも熱心に行えるでしょう。しかし、数ヶ月、1年と時間が経過するにつれて、だんだんと治療の終わりが見えないような感覚に陥り、中だるみしてしまったり、焦りや不安を感じ始めたりすることがあります。特に、周囲の友人や知人が先に矯正治療を終えていくのを見ると、「自分はいつ終わるのだろう」と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。また、治療計画通りに歯が動かなかったり、何らかのトラブル(アタッチメントの脱離、アライナーの破損など)が発生したりすると、治療期間が予定よりも延長されることがあります。これは患者さんにとって大きなストレスとなり、「もうやめたい」と感じてしまうことさえあるでしょう。さらに、インビザラインは自己管理が非常に重要な治療法であるため、もし装着時間が不足していたり、アライナーの交換を怠っていたりすると、それが原因で治療期間が長引いてしまうこともあります。そうなると、「自分のせいで長引いているのではないか」と自責の念に駆られ、つらさが増してしまう可能性も否定できません。この治療期間の長さに対するつらさを乗り越えるためには、まず、治療開始前に歯科医師から予想される治療期間とその根拠について十分な説明を受け、現実的な見通しを持つことが大切です。そして、治療中は定期的な通院の際に、歯科医師やスタッフとコミュニケーションを取り、治療の進捗状況を確認し、不安や疑問を解消していくことが重要です。小さな変化でも喜びを感じ、ゴールを信じて、根気強く治療を続けることが、最終的に満足のいく結果に繋がるでしょう。
インビザライン治療期間が長いと感じるつらさ