インビザライン矯正を検討する際、多くの方が気になるのが「治療にどれくらいの期間がかかるのか」という点でしょう。透明で目立たないマウスピース型矯正装置とはいえ、長期間にわたる治療となるため、事前に目安を知っておくことは非常に重要です。インビザラインの治療期間は、個々の歯並びの状態、治療の難易度、年齢、そして何よりも患者さん自身の協力度によって大きく変動します。一般的に、部分的な軽微な歯並びの修正であれば、数ヶ月から1年程度で完了するケースもあります。例えば、前歯のわずかな隙間を閉じたり、少しだけねじれている歯を整えたりする場合などです。一方、全体の歯並びを大きく動かす必要がある場合や、抜歯を伴うような複雑な症例、あるいは噛み合わせに大きな問題がある場合には、1年半から2年半程度、場合によってはそれ以上の期間が必要となることもあります。特に、歯を動かす距離が長い、あるいは多くの歯を同時にコントロールする必要がある場合は、治療期間も長くなる傾向にあります。また、年齢も治療期間に影響を与える要素の一つです。一般的に、成長期にあるお子様や若い方の方が、骨の代謝が活発で歯が動きやすいため、成人よりも治療期間が短く済む傾向があると言われています。しかし、最も治療期間を左右するのは、患者さんの「アライナー(マウスピース)の装着時間」です。インビザラインは、1日に20時間から22時間以上の装着が推奨されており、この時間を守れないと歯が計画通りに動かず、治療期間が大幅に延びてしまう可能性があります。最終的な治療期間は、精密検査の結果に基づき、担当の歯科医師が治療計画を立案する際に提示されます。カウンセリングの段階で、ご自身の歯並びの状態からおおよその目安を聞いておくことはできますが、正確な期間は詳細な診断が必要となることを理解しておきましょう。
インビザライン矯正期間はどれくらい?目安を解説