私は長年、奥歯でしっかり噛めている感覚がなく、食事の際もどこか不安定な感じがしていました。見た目の歯並びもさることながら、この「噛みづらさ」を何とかしたいと思い、インビザライン矯正を決意しました。最初のカウンセリングで、私の噛み合わせは「開咬(オープンバイト)」に近い状態で、奥歯の一部しかきちんと接触していないこと、そしてそれが原因で顎にも負担がかかっている可能性があることを指摘されました。治療計画では、歯を全体的に動かし、上下の歯がしっかりと噛み合うように調整していくとのこと。正直、マウスピースだけでそんなに噛み合わせが変わるものかと半信半疑でしたが、先生の丁寧な説明と3Dシミュレーションを見て、期待を持つことができました。治療が始まって数ヶ月は、歯が動く痛みやアライナーの違和感に慣れるのに必死でした。食事のたびにアライナーを外し、食後は歯を磨いてまた装着するというのも、思った以上に手間がかかりました。噛み合わせに関しては、治療の途中段階で、むしろ以前より噛みにくく感じる時期もありました。「本当に良くなるのかな」と不安になることもありましたが、定期的な通院で先生に相談し、励まされながら治療を続けました。顎間ゴムの使用が始まってからは、上下の歯が引き寄せられるような感覚があり、少しずつですが噛み合わせが変化していくのを感じました。そして、治療期間が約2年経過し、アライナーを全て使い終えた時、鏡で自分の歯並びを見るとともに、上下の歯を噛み合わせてみました。すると、以前とは全く違う、奥歯全体でしっかりと噛み締めている感覚があったのです。食事の際も、以前のように食べ物が噛み切れずに苦労することがなくなり、しっかりと味わって食べられるようになりました。長年の悩みが解消された瞬間でした。インビザラインでの噛み合わせ改善は、根気と努力が必要でしたが、得られた結果はそれ以上の価値があったと感じています。
インビザライン体験談噛み合わせ改善の道のり