インビザライン矯正を経験した多くの人が口にするのが、治療開始時や新しいアライナーに交換した際の「違和感」です。これは痛みとは少し異なり、口の中に異物が入っている感覚や、話しにくさ、締め付けられるような圧迫感など、様々な形で現れます。私自身もインビザライン経験者ですが、最初にアライナーを装着した時のことは今でも鮮明に覚えています。まず感じたのは、歯全体がぎゅっと押さえつけられるような圧迫感。そして、舌の置き場に困るような、口の中が狭くなったような感覚でした。唾液が溜まりやすく、最初のうちは少し話しにくいなと感じたのも事実です。特にサ行やタ行が不明瞭になりがちで、仕事で電話応対をする際には少し気を使いました。また、アライナーの縁が歯ぐきや舌に当たって、チクチクとした刺激を感じることもありました。ひどい場合は口内炎になってしまうことも。これは、アライナーの研磨が不十分だったり、自分の口腔内の形状と微妙に合っていなかったりする場合に起こりやすいようです。歯科医院で調整してもらうことで改善されることが多いですが、慣れるまでは小さなストレスでした。食事のたびにアライナーを外すという行為も、最初は面倒で仕方ありませんでした。外したアライナーをどこに置くか、食後の歯磨きをどうするかなど、日常生活の細かな部分でリズムが崩れるような感覚がありました。しかし、これらの違和感のほとんどは、数日から数週間で徐々に慣れていくものです。話しにくさも、意識して話すうちにコツを掴めるようになりますし、アライナーの縁の刺激も、体が順応したり、歯科医院で調整してもらったりすることで軽減されます。最初は「こんなの続けられるかな」と不安になるかもしれませんが、ほとんどの人が乗り越えている壁です。つらいと感じるのは最初だけ、と信じて、少しずつ慣れていくことが大切です。