審美歯科に行く前に知ってほしい、審美歯科に関する5つの知識

2026年1月
  • 歯科医師が解説!矯正と肌トラブルの意外な繋がり

    知識

    こんにちは、矯正歯科医です。私のクリニックにも、「矯正を始めたら肌が荒れてしまって…」と、不安そうな顔で相談に来られる患者様は少なくありません。歯並びを綺麗にするための治療で、お肌の悩みが深刻化してしまうのは、本当にお辛いことだと思います。医学的に、「歯列矯正が肌荒れの直接的な原因である」と断定することはできません。しかし、臨床の現場で多くの患者様と接していると、両者の間には無視できない、いくつかの「間接的な繋がり」があると感じています。まず、私が患者様にお話しする際に最も重視しているのが、「ストレス」と「栄養」の観点です。矯正治療は、痛みを伴い、日常生活に多くの制約をもたらします。このストレスが自律神経を乱し、肌のバリア機能を低下させてしまう。さらに、食事が偏ることで、肌の再生に必要な栄養素が不足する。この二つの負の連鎖が、肌荒れの最大の引き金になっているケースが非常に多いのです。私たちは、ただ歯を動かすだけでなく、患者様の生活全体の質を考慮する必要があります。そのため、痛みが強い時期の食事の工夫(栄養価の高いスープやスムージーのレシピなど)や、ストレスを軽減するためのアドバイスも、治療の一環として行うよう心掛けています。次に、私たちが専門家として特に注意を払うのが、「口内環境」と「アレルギー」です。矯正装置による清掃性の低下は、虫歯や歯周病だけでなく、口周りの皮膚炎のリスクも高めます。私たちは、毎月の調整時にプロフェッショナルなクリーニングを行うとともに、患者様一人ひとりに合ったブラッシング指導を徹底し、セルフケアのレベルを上げていただくことに全力を注ぎます。また、原因不明の肌荒れを訴える患者様には、金属アレルギーの可能性も視野に入れ、必要であれば皮膚科との連携も行います。セラミックブラケットなど、メタルフリーの装置もご用意していますので、ご安心ください。歯列矯正は、お口の中だけの治療ではありません。患者様の心と体の健康、そして生活全体に寄り添い、トータルでサポートしていくこと。それこそが、肌トラブルといった予期せぬ困難を乗り越え、本当の意味で美しい笑顔を手に入れていただくための、私たちの使命だと考えています。